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Posted on 2013-07-25自分の好奇心を我慢しない。“複業”で「The Future Times」編集者 鈴木絵美里さん
鈴木絵美里さんプロフィール
出版社に勤務しながら、ボランティアで「The Future Times」の立ち上げに関わり、現在も編集を担当中
・「世の中に何かコミットしたい」という思いで広告会社に新卒で就職
・雑誌作りに関わりたいという思いが強くなり出版社に転職、WEBメディアの部署へ
・雑誌の特別号として、以前から熱望していたフェスの企画を担当したことで出会ったアジアンカンフージェネレーション後藤さんが震災後にツイートした、「新聞を作りたい」のひとことに反応したことがきっかけで「The Future Times」(※)の立ち上げに協力、現在も無報酬で継続中
・大学を卒業してからずっと抱いていた、『社会の役に立ちたい』という思いが「The Future Times」で実現された
※ The Future Times
震災後に発刊した、アジアンカンフージェネレーション後藤さんが編集長を務める「未来について考えよう」をテーマにした新聞
http://www.thefuturetimes.jp/
■鈴木絵美里さんにインタビューした理由
インタビュワーは、脱藩学を受講するにあたり、まず先に現職の会社を辞める事を前提としていましたが、講師の跡部さんのアドバイスや、同期メンバーの考えを聞いているうちに、次に目指す事の準備期間の必要性を痛感するようになりました。
準備期間は現職の会社員と、次に目指す事の二足の草鞋で活動して行きたいと思っているので、本業で会社員をされながら、それ以外でも活躍されている方にお話しをお伺いしたいと思い、自由大学「アメーバワークスタイル」にゲストとしてお越し頂いた事がある鈴木さんに、その先行者としてインタビューさせて頂く事となりました。
Q.本業と副業の定義について、どのようにお考えなのでしょうか?
(そもそも、本業と副業といった定義を、意識されていらっしゃるのでしょうか?)
「The Future Times」は、“副業”だと考えていません。対価はお金では無く、逆にお金では買えない貴重な体験をさせて貰っていて、かつ本業とは別ジャンルでもないのでプロボノ的位置づけです。
Q.本業は、満足感を持って望めているのでしょうか?
紙媒体をメインとしてきた出版という業界のなかでは、紙媒体以外で挑戦したいことがあってもなかなか社内で理解を得にくい部分も、以前は確かにありました。しかし紙媒体も経験したうえでさらにいろいろなアメーバ的なフィールドでの経験も自分のなかに取り込めている今、部署間の連携が出来ていない事に対して繋ぎを作る役割であったり、電子媒体を含むWEBメディア全体の担当としてするべき事など、役割は明確に、そして更に幅広くなってきています。また、「企画毎に、作り手の“好き”が他のメディアよりもちょっと多く盛られている」と、よく言われるような会社ということもあり、会社自体に魅力を感じて下さっている方も多いことはとても嬉しいです。
Q.鈴木さんにとって、ご自身の「核」になっているものは存在しますか?
一つ目は「行動力」でしょうか。興味を持った人・もの・ことには素直に会いに行くようにしています。何かアイデアを考えるだけでなく、実行までやりきることが核となっていると思います。
二つ目は「マッチング力」。人が気になる性格で、人間観察が好き。「この人とこの人が繋がったら面白そう!」と感じたときには、お互いを引き合わせて、何かを企画するようにしています。また、「チーママ力」と呼んでいるのですが、強い意志やビジョンを持った人をみると誰かに紹介したり、自分がサポートして想いを実現したくなってしまう傾向があります。
三つ目は、「興味を持つものの幅広さ」というと、カッコよすぎて引くんですけど(笑)、つまりは、ミーハーで、いろいろなことに対してのリストを多めに持っていることだと思います。
【インタビューを終えて感じたこと】
鈴木さんはご自身について、「自分の“好き”がはみ出している部分でこそ、声がかかるようになるのでは」とおっしゃっていました。
その「はみ出した部分」が、鈴木さんの原動力であり、更には、他の人には無い付加価値として「脱藩」している部分なのではないか、と感じました。
ご自身のやりたいこと、できること、求められることをうまく組み合わせて、しなやかにご自身の役割を見つけてご活躍されている鈴木さんのお話しをお伺いして、これまでの自分には見えなかった、新たな選択肢があることを認知させて頂いた気がします。
現職の会社を辞めるといった当初の「脱藩」とは異なりますが、”これまでの自分から「脱藩」”する事が出来たように思います。